人込みの中ではマスクを


息を吸うとき、人は横隔膜を下げて肺を陰圧にしそこら中の空気を無差別に吸い込みます。その中にはゴミもほこりもウイルスやばい菌もいます。それを絡めて体の外へ出すために空気の通り道である気道に粘液が分泌され、その気道にびっしり生えた繊毛が出入り口である「口」の方へ向かって風になびくようにそよそよとふいて送り出すとだんだんに集まってきたものが大きくなり「痰」という形になって外へ喀出されます。風邪をひくとその病因となるウイルスやばい菌などと戦うために体を守る兵隊としての白血球などが沢山出てきてこれらと戦うのでそうしたウイルスやばい菌と白血球などの死骸が沢山出来てしまいます。それも体の外へ出さなくてはいけないので、目にみえた形で痰が増えます。特に色の汚い痰はいやなばい菌のことが多いのです。人混みで他人の出した痰やそれが地上に落ちて乾燥した埃、くしゃみの中の病原菌などを吸い込まないために人混みに行かない、また自分のそれもばらまかないという両方の理由でマスクを着用することはとても大切なことなのです。

(平良内科 平良 章)

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